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カインとアベルの物語 人類最初の殺人事件?
カインとアベルの物語は人類最初の殺人事件(しかも兄弟殺し)といわれるくらいあまりに有名ですが、しかしそのわりには動機がはっきりしないのです。聖書の原文では以下の通りなんですけどね。
創世記 4:3
 時を経て、カインは土の実りを主のもとに献げ物として持って来た。
 アベルは羊の群れの中から肥えた初子を持って来た。主はアベルとその献げ物に目を留められたが、カインとその献げ物には目を留められなかった。カインは激しく怒って顔を伏せた。

神様がカインの捧げ物に見向きしなかったのは、アベルはたくさんの仔羊の中からいちばん肥えた羊を持って来たのにカインはただ畑でできたものを持ってきたから。と説明されたことがあるんですけど、どうも納得できない。

こんな話をしていたら、神様は野菜が嫌いだったんじゃない?と言ってのけた人がいた。でもこの発言はあながち見当はずれではないのかもしれないのです。
石上玄一郎の「彷徨えるユダヤ人」によると、イスラエル民族はもともと遊牧民的な生活をしていたんですが、カナンに入植した時に先住民族によって営まれていた農耕生活様式に対して自民族のアイデンティティーを守るため意識的な抵抗を試みたのではないかということ。旧来の遊牧的生活形態を守るための農卑思想がこのカインとアベルの捧げ物に対して反映していると考えられています。

たしかに旧約聖書の捧げ物は子羊ばかりで農作物が見られないのは、こういった民族意識が反映しているんだと思うと納得できます。
カインの悲劇は神様の好みを間違えたから生じた、といってもよさそうです。

カイン本人にしてみればとても納得できない結論ですけど。

これにたいしては最近文庫本になった長谷川三千子の「バベルの謎?ヤハウィストの冒険」が面白い解釈をしています。簡単にまとめると、理不尽な神の振る舞いはカインに対する試練だったというもの。ヨブにたいして行われた試練と同じものだったということなんですけど、これもなかなか面白い解釈なのではないかと。

でも問題はこの先にもあります。
創 4:14
 今日、あなたがわたしをこの土地から追放なさり、わたしが御顔から隠されて、地上をさまよい、さすらう者となってしまえば、わたしに出会う者はだれであれ、わたしを殺すでしょう


この時点では、アダムとエヴァからはカインとアベル(故人)しか生まれていないはずなのに、いったい誰がカインを殺すのでしょうか?

じつは俗にいう「アダム」は人名ではなかったりします。たんに「人間」をあらわす普通名詞なんですね。だから聖書はエデンの園における「アダム」と「エヴァ」の物語を取り上げているだけなので、それ以外にも聖書に書かれなかった「アダム」たちの生活があったということ。
ということで、追放されたカインはこの後結婚してカインの末裔たちの物語が始まるわけです。
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